こんにちは。千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」です。

「マイオブレースってどんなもの？」「マイオブレースとほかの矯正は何が違うの？」「費用がどれくらいかかるの？」などの疑問を持っている方も多いでしょう。マイオブレースは、小児矯正に使用する矯正装置のひとつです。

多くのメリットがある一方でデメリットもあるため、後悔しないためにも事前に理解しておくことが重要です。

本記事では、マイオブレースの特徴や子どもの歯並びが悪くなる原因、メリット・デメリットについて詳しく解説しています。

マイオブレースとは

小児矯正で注目されているマイオブレースは、着脱可能なマウスピース型の矯正装置です。歯並びを悪化させる根本的な原因にアプローチし、自然な歯並びへと導きます。

対象は3～15歳の成長期のお子さまです。日中の1～2時間と就寝中に装置を装着し、顎や歯列の自然な発達を促進します。

一般的な矯正治療のように歯を移動させて歯並びを整えるのではなく、顎の骨の成長を利用してアプローチする点が大きな特徴です。特に、成長期のお子さまは歯周組織が柔軟で変化しやすいため、早期の治療が効果的とされています。

子どもの歯並びが悪くなる原因

顎が正常に成長しなかったり、遺伝的な要因や日常的な悪習癖が原因で、歯並びが乱れるケースがあります。以下では、子どもの歯並びが悪くなる原因について解説します。

遺伝の影響

親が出っ歯や受け口の場合、子どもも歯並びが悪くなりやすいです。子どもの顔の特徴や体格が両親や祖父母と似るように、歯や顎の大きさ、バランスも遺伝の影響を受けます。

顎が小さかったり、顎の大きさに比べ大きな歯が生えている場合は、歯を並べるスペースを確保できず、歯並びが乱れやすくなります。

口呼吸

鼻呼吸ではなく口呼吸が習慣化していると、歯並びの乱れを引き起こすことがあります。鼻呼吸では舌が上顎の上に位置しますが、口呼吸になると舌の位置が下顎に位置するようになります。

舌は上顎の歯列を広げる役割がありますが、舌が下に位置すると下顎を広げてしまい、上下の顎のバランスが崩れて歯並びが乱れます。

また、口呼吸で口内が乾燥すると、歯を保護する働きのある唾液の量が減少し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。この影響で歯を失うと、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

指しゃぶりなどの悪習慣

指しゃぶりや唇を噛む、爪を噛む、舌を前に出す、頬杖をつくなどの癖が長期間続くと、歯や顎に不自然な力が加わり、歯並びに影響を及ぼす可能性があります。特に3～4歳以降も指しゃぶりを続けると、出っ歯や開咬などを引き起こすリスクが高まるでしょう。

上記の癖や習慣が原因で顎の正常な発育が妨げられている場合、歯科矯正だけでなく癖の改善も必要です。悪習癖を改善することで、健全な歯並びの維持につながるでしょう。

食生活の影響

柔らかい食べ物ばかりの食生活では咀嚼回数が減少し、顎の成長に必要な刺激が不足する原因となります。顎が十分に発達しないと歯が並ぶためのスペースが確保できず、歯並びが乱れやすくなるでしょう。

マイオブレースのメリット

ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

装置を長時間装着する必要がない

マイオブレースは、日中1時間と睡眠中のみの装着で治療を進めるため、お子さまは学校やお友達と遊ぶ際も矯正装置による見た目を気にする必要はありません。矯正前と変わらず生活できるのは、マイオブレースの大きなメリットの一つです。

痛みや違和感が少ない

硬いワイヤーや金属パーツを使用して歯を動かす矯正治療ではないため、痛みが少ないです。やわらかい素材でできていることから、口腔内の粘膜に当たって痛みを感じたり、口内炎を発症する心配もありません。

痛みが少ないため、お子さまの負担の少ない治療法といえるでしょう。

後戻りしにくい

歯を移動させて歯並びを整えるワイヤー矯正やマウスピース矯正の場合、治療完了後に後戻りが起こるリスクがあります。後戻りとは、治療後の歯が元の位置に戻ろうとして動く現象のことです。

歯並びが悪化する習慣が改善されてない場合、後戻りを促進する恐れがあります。マイオブレースでは歯そのものを動かす治療ではなく、癖の改善も同時に目指すため後戻りしにくいというメリットがあります。

マイオブレースのデメリット

以下では、マイオブレースのデメリットについて解説します。

費用が高額

小児矯正は基本的に自費診療で、保険が適用されません。初期費用は30～50万円程度かかることが多いです。

一見、高額な治療費がデメリットに感じますが、マイオブレース治療を正しく終えることができれば、口腔内の環境が整います。成長に伴って矯正治療が必要になった場合も、短期間で治療を終わらせられる可能性が高いため、トータルの治療費を抑えられるでしょう。

トレーニングを継続的に行う必要がある

マウスピースの装着だけでなく、毎日お口周りの筋力や呼吸トレーニングを行う必要があります。継続できなければ、治療期間が長引いたり想像と異なる結果になることがあります。

保護者の方のサポートが必要

基本的に自宅で行う矯正治療のため、お子さまのやる気と保護者の協力がなければ、良い成果を得られないリスクがあります。マイオブレースの治療効果を最大限に引き出すためには、治療内容をお子さまにしっかり理解してもらう必要があります。

日々楽しく取り組めるように、保護者がきちんとサポートすることも欠かせません。

マイオブレース治療の流れ

治療の大まかな流れは、以下のとおりです。

カウンセリング

まず、カウンセリングを行い、歯並びや顎の発達状況、不正咬合の有無を確認するための診察や問診を行います。また、口呼吸の有無や舌の位置、飲み込み方なども確認します。マイオブレースの治療が必要か、治療のゴールをどのように設定するのかを検討します。

精密検査・治療プランの策定

カウンセリングで矯正が可能と診断された場合、治療プランを作成するために精密検査を行います。口腔内の写真撮影やレントゲン撮影はもちろん、舌や口の機能にどんな問題があるのかも確認します。

その結果をもとに、歯科医師がお子さまに合わせた治療プランを作成します。

矯正治療を開始する

治療プランについて説明を受け、患者様の同意を得られたら矯正治療をスタートします。自宅でお子さま自身が行う治療のため、正しく治療を進められるように、矯正器具の装着方法や取り扱い方について歯科医師や歯科衛生士から説明を受けましょう。

治療期間はお子さまの歯並びや顎の状態により異なりますが、1～2年程度かかるでしょう。

トレーニングを行う

装置の装着と並行して、舌や口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行います。舌を正しい位置に置く練習のほかに、口の周りの筋力を鍛えるトレーニングや正しい呼吸法を身につけるトレーニングを1日1～2回程度行います。

わずか数分のトレーニングですが、毎日継続することが重要です。お子さまがしっかり継続できるように、保護者がしっかりサポートしてあげましょう。

定期検査・治療の経過観察

矯正治療中は1～2か月に1回程度、歯科医院で定期検査を行います。トレーニングの成果が出ているのか、トラブルは発生していないかなどを確認する必要があります。

矯正治療終了

治療期間は2年程度が目安となります。悪習癖が改善され、口周りの筋肉のバランスが整ったことが確認できたら治療は終了です。

ただし、3か月に1回程度通院し、歯の生え変わりが歯並びに影響していないかなどを確認します。

マイオブレース治療の費用

マイオブレース費用には保険が適用されず、自費診療となるため、歯科医院により金額が異なります。費用の目安としては、装置にかかる費用が30～50万円程度、検査には2～5万円程度です。このほかに、定期的な調整料が5,000円～1万円程度必要になります。

また、治療にかかる期間は一般的に1～2年程度です。実際の費用は、お子さまの歯並びの状態や治療の進捗状況によっても異なり、治療期間が延びる場合は追加の費用が発生するケースもあります。

歯科医院によっては、トレーニング指導料などが別途発生する場合があるので、事前に細かい費用についても確認しておきましょう。

まとめ

マイオブレースとは、歯並びの乱れを引き起こす口腔習慣を改善することで、歯が正しい位置に並ぶように促す治療です。抜歯せずに歯を並べるスペースを確保できる可能性があり、痛みが少ないため、小さなお子さまでも治療を続けやすいというメリットがあります。

治療の効果を高めるためには、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングも実施しなければなりません。お子さまが前向きに治療に取り組むためには、保護者のサポートが欠かせません。

治療ができるのか、費用がどれくらいかかるのかは、お子さまの歯並びによって異なるため、事前に歯科医院で相談してみてください。

マイオブレースを検討されている方は、千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、マウスピース矯正やインプラント、一般歯科、予防歯科、審美歯科など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、 Web診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。