歯を溶かす・・脱灰について

歯を溶かす・・脱灰について

歯を溶かす『脱灰』についてのお話しします。

むし歯は、むし歯菌が糖を食べて酸を作り、 これが歯の成分であるハイドロキシアパタイトを溶かすことにより起こります。

これを「脱灰」といいます。

食事のたびに歯は溶かされ続けてしまうと、ほとんどの方の歯が溶けなくなってしまいます。 ところが、そうではなく実は溶かされた歯は唾液の作用で「再石灰化」するのです。 初期のむし歯では、脱灰したアパタイトが歯に戻る「再石灰化」と呼ばれる現象が起こります。歯が脱灰されても唾液の作用によって酸が中和され歯の表面は元の状態に戻ります。

この現象によって歯が溶かされ続けてしまうことが防がれているのです。 食事中の脱灰は誰の口腔内でも起こっている現象であり、「虫歯になりやすいひと」と「虫歯になりにくいひと」の差は再石灰化がしっかり行われているかどうかなのです。

ここで、重要なことは2つになります。

①重度な脱灰をさせないこと

②脱灰したらしっかり再石灰化させること

「再石灰化がしっかりおこなわれる口腔内環境」にしておくことは「虫歯にしない口腔内」

普段、私たちの口腔内は唾液によって中性に保たれています。しかし、食事をすることで、食後20分ほどで口腔内細菌の活動により。一気に酸性に傾きます。 口腔内が酸性になると、脱灰が始まります。しかし、その後唾液の中和作用によって口腔内はもとの中性の状態に戻りますので、再石灰化することになります。 いつもの食事内容でも変わります。虫歯菌のエサとなる糖分の多い飲食物を摂取したり、酸性の飲食物(酸っぱいものや炭酸飲料水など)を摂取したりすると、大きく酸性に傾きます。より強い酸で溶かされた歯は、脱灰の程度が大きいので、しっかりと再石灰化するまでにも時間がかかります。

再石灰化にかかる時間は、脱灰の程度によってばらつきがありますが大体30~40分が目安となりますので、この間に再度飲食物(お茶や水は大丈夫です!)を摂取しないように注意しましょう。 アドバイスとしては、まずは、食事をするときには時間をしっかり決めて、頻繁な間食は控えましょう。

食後の歯ブラシは口腔内を中性にする手助けになります。 少なくとも食事をした後は歯磨きを心がけましょう。

当院では、3カ月に1度の検診をオススメしていますm(__)m

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